津山市加茂町行重 [津山事件 三十人惨殺現場]
はじめに 公開の理由
先ず、この場所は、いわゆる心霊スポットと一般には言われていますが、正真正銘の殺人事件があった現場です。
私自身も最初は、それこそ怖いもの見たさで面白半分に調査を行っていました。
しかし、事件の真相を知るに連れて、usiらしくないかも知れませんが、徐々に悲しみを伴う複雑な心境になってきました。
公開内容について、掲示板や、メールなどでもたくさんの意見を頂きました。
中には公開の中止を促す内容のものもありました。
これらを踏まえて本当に公開を中止することも視野に入れましたが、今回は敢えて公開する事にしました。
そこまでして、なぜ公開するのか?
それは、現地調査を行っている時の出来事です。
調査当日は雨がぱらつく、あいにくの天気でした・・・
傘を差しながら集落の中へ入っていくと、年配の女性(おばあちゃん)がお墓の周りの手入れをしていました。
人気が殆どないこの集落にいたこのおばあちゃんに、usiはしばらく見入っていました。
すると、おばあちゃんがこちらに気付きました。
何も言わないのもおかしいので、usiはとっさに「こんにちは」と声をかけました。
一瞬不審な目をこちらに向けたものの、その言葉に表情は和らぎ、「どっから来た〜?」と返してきます。
usi「島根からです」 おばあちゃん「あれ、また遠くから何しにきた?」と続きます。
現地ではこの事件の事はタブーと聞いていたのですが、ウソをつく必要もないと思い
「昔ここで起きた事件(津山事件)について調べています」とありのままを話しました。
すると、おばあちゃんは、嫌な顔ひとつせず「ああそうかい」と・・・続けて
おばあちゃんも実はその事件の被害者の子孫だって事を話してくれました。
そして、今いたお墓もその被害者の方のお墓だって事、確かに墓石には「昭和十三年五月二十一日」の日付があります。
たまに同じような目的で尋ねてくる人がいる事など、それから30分くらい、いろいろと話してくれました。
最後におばあちゃんに2つほど聞いてみました
「他の被害者の遺族は殆どこの地を離れたのに、何故おばあちゃんはそうしなかったんですか?」
おばあちゃんは「他の地へ嫁入りしていて、しばらく経ってからここに帰って来たので
帰ってからは事件のことも、だいぶ忘れられていたので、住み心地が悪いことは無かった」
と、言っていました。
「この事をwebに載せようと思っているんですけど、おばあちゃんはどう思いますか?」
おばあちゃんは「コンピュータは良く分からんけど、この地であった事(事件)は良い悪い関係なく
歴史としてを正しく伝えることは必要だね、ただそれを見てどう解釈するかは見る人次第だから
書く(公開する)内容には気を付けないといかんね」
何か念をおされた様な・・・(゜_゜>)
ここに記録したものは、決して犯罪を助長するものでもありませんし、ましてやそれを称えるものでもありません。
しかし、それがたとえ負の歴史であったとしてもしっかりと残し正しく伝える事が重要と考えます。
よって、ここにその全容を公開することにしたわけです。